伊豆半島突撃旅行2
3月1日(日)、今日から3月。なんとなく春だな~と感じる語感だが、この日は夜明け前から天井に当たる雨音で目が覚めた。ええ~、天気予報じゃ晴れだったのに~!テレビニュースでは関東の1部で雨が降っているとか、まあここは関東の1部だわな~。
6時過ぎには白んできたので起床。サークルK駐車場にて、車の中で朝飯。さあ何処へ行こうか。予定では、まだ花の残っている、少し上流の大滝・七滝界隈で散策と考えていたが、朝っぱからこの雨ではな~。まあ仕方なく早朝の大滝・七滝温泉辺りを車中観光。通行者(車)も少なく、桜もまだまだ残っているので、ゆっくり車を走らせたり、止まってスケッチしたりしたが、笠を差しての散策は却下。朝風呂も考えたが、この辺りの湯はみんな高い。日帰り入浴で1000円は、ローラー隊には辛い。
しばし名残の桜を楽しんで、南へ走る事にする。ここまで来たら端っこ愛好家の一員としては、伊豆半島最南端を目指す他はない。途中下田の魚市場前にある道の駅で一休み。道の駅自身はまだ開いていなかった(9時オープン)が、店の一部はやっていたので、露天の魚屋で干物と金目の頭(冷凍)を買う。この金目頭、そう大きくは無いが¥50なり。こりゃアラ汁にすれば美味いぞ、帰ってのお楽しみ。下賀茂温泉は一旦見送って、まずは石廊崎へ。国道を逸れて岬に向かい、突き当たりが漁港の駐車場になっている。寂れた感じで、有料駐車場の看板だけが目立つ。冷たい雨も降っているし、ここから灯台まで歩いても景色も見えないだろうと、灯台行きは却下。南端に来た事にして先に進むことにした。少し走ると駐車場があり、「奥石廊崎あいあい岬」の看板がある。ここなら雨が降っても車の中から景色を見渡せる。端っこの岬らしく、荒涼とした崖っぷちの海岸線が良い。しばし展望を楽しむ。
次ぎに目指すは同じ南伊豆町の下賀茂温泉。ここも桜の名所として売り出し中。町営の日帰り温泉施設である「銀の湯」なる物を発見し、朝風呂でも...と思ったが¥900なり。何があるのかは知らないが、町営風呂で¥900は無いやろ!!これも却下。どうも南伊豆は相性が良くないな?温泉施設に車を停めて、堤防沿いに桜並木の散歩としゃれこんだ。既に残る花は少なく、逆に緑の葉々が雨に打たれてみずみずしい。笠を差しての散歩だが、所々でもうもうと上がる温泉の噴気や、花の終わりかけた桜を見ながらの散歩はなかなか気持が良い。途中花見イベント会場や、直売場を冷やかしながら、1時間以上掛けてのんびり歩く。早咲きの桜を楽しむなら、河津よりこっちの方がゆっくりできて良いかもしれない。今度来る機会があれば、こっちをメインに考えるかな?桜と菜の花の取り合わせも良い。
次の目的への時間になったので、11時過ぎに下賀茂温泉を出発。目指すは下田市の観音温泉。この観音温泉、自遊人と、今月号の温泉博士の両方にパスポートを出している。日帰り入浴は12時スタートと言うことで時間調整には苦労したけど、これは行かない手はない。来た道を下田方面に引き返す。ちょっと渋滞した下田駅前を過ぎて、左折し山の方へ入っていく。ナビと看板に導かれるままに走ると、どんどんと細い道を山の中に分け入っていく。看板が無ければ、不安になるところ。随分山道を走った奥に、やっと観音温泉が姿を見せた。こんな山の中とは思えない程の、新しいしゃれた建物。ちょいとびっくり。
建物内部もしゃれており、スタッフの対応も良い。温泉パスポートを使うと良く分かるが、1流の良い宿とそうでない所は、このスタッフの対応で別れる。確かに儲けにならないパスポート客ではあるが、一流と言われる所ではタダ客などという扱いはしない。さすがに良く教育されている。これは、事前に電話で入浴の可否を確認した場合も同じ、「この忙しいのに、ダタの客なんか相手にしておれんわ...」という雰囲気が伝わってくる処も、残念ながら存在するのは確か。そういう意味では、いつもお世話になる鳥取の岩井屋さんなどは素晴らしい。いつかはゆっくり泊まりに来たいな~という気を起こさせてくれる。
話しは逸れたが、この観音温泉、なかなかの評判と見えて、12時開店と同時に大勢の(と言っても、白骨の泡ノ湯のように行列ができる程ではないが)客が浴槽を目指す。
湯は、ここも無色透明のアルカリ性単純泉。結構アルカリ分が強いとみえて、ツルツル感も強い。伊豆の温泉としては温度が低い方なのか、湯温も丁度良い。露天などは温すぎてこの時期は辛いほど。当然掛け流して、湯口には柄杓が置いてある。但し当然ながら飲んでも普通の湯の味だけ。いずれにせよ、山の中まで出かけて来た甲斐があった。単純ではあるが、良い湯であった。
さて下田も山中で湯に浸かると、後の行程が苦しくなる。今日中の大阪まで帰らないといけない。しかし折角来たのだから、金目鯛の昼飯も食べたいし、もっと温泉にも入りたいし....贅沢なもんである。少し遅くなったが、昼飯は稲取の国道沿いにある店に入り、当然のように金目の煮魚と焼き魚を注文。うまい...関西ではあまり馴染みは無いけれど、特にこの金目の煮物はいける。(味付けはちょっと濃いけど)
帰り道に、自遊人で入浴できる温泉が2個所ある。すぐそこの熱川と、ちょっと離れた網代温泉。熱川は電話をしたが今日はダメ、網代は入浴可能な時間が過ぎている。残念...まあ欲張り過ぎだわな~。と、次ぎに目指したのが、JT1さんご推薦の伊東温泉和田湯会館、寿老人の湯。ナビに導かれるままに伊東の町中へ。ひょこっという感じで建物が目に入る。丁度お向かいの駐車場にも空きがある。ラッキ~!
湯は、ここも単純泉?無色透明で熱い湯が掛け流されている。今から大阪まで長時間運転を控えている身には、ぬるくてほっこりする湯よるも、こんな熱い湯にざっと入るのが良いのかもしれない。目が覚めてしゃきっとする。玄関には山頭火にまつわる展示がある。この山頭火という人、余程の温泉好きだ。もちろん酒も好きだったようだが。酒と温泉と、放浪(ローラー)が好き...何処かで聞いたような、でも私は俳句はやらんし、普通の勤め人。
伊東温泉和田湯会館¥200なり。思うに、伊豆の各地には沢山温泉があるが、平均して値段が高い。普通の日帰り入浴で¥1000は無いだろう。しかし伊豆長岡にしろ、この伊東にしろ、さすがに温泉文化が根付いた所では、地元民にも親しまれた、安価な公共湯が大事に残されている。このような公共温泉施設が残された温泉地は、とても貴重で地元の方の温泉に対する気持が伝わってくる。こういう湯はええな~。
さすがに伊豆は温泉所、どこに行っても温泉だらけ、素晴らしい。でも....こういう温泉文化が根付いた温泉地はそう多くないのかもしれない。または、もっと捜せば素晴らしい所が沢山あるのか?それと、これだけ温泉が豊富な割には、湯のバリエーションがない。隣の源泉では全く違った泉質の湯が出る所は全国に多くあるが、これだけ種類の少ない(無い)地域も珍しいのではないか...と思ってしまう。これも勉強不足のせい?
いずれにせよ、関西方面から伊豆は遠い。もちろん距離もあるのだが、人口密集地の関東を控えており、特に帰り道の渋滞を考えると足が遠のく。今回も伊東を出発して沼津ICから高速に乗るのに、2時間以上のノロノロ運転。JT1さんの言う、土肥→清水のフェリー使用を考えても良いのか?帰り道はひたすら高速道路をぶっ飛ばし、なんとか日付の変わる前に自宅にたどり着いたのであった。おわり...あ~しんど。
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